米どころの中の米どころ
青森県は稲の生育期間である、5月から10月までの日照時間が東北地方では最も長く、東京と比較しても、約20%程日照時間が長いことから、米作りに適しています。
藤崎町や田舎館村の縄文遺跡のあたりにかけての地域は、稲の生育期間中の気温が青森県の中でもほんの少し高い地帯だと言われ、収穫期がベストタイミングに当てはまりやすいためです。お米の栽培は、収穫できるようになるまでに必要な積算温度というものが統計で出されています。その積算された温度に達する頃、つまり収穫時期が、暑過ぎず、霜にも当たらない時期に相当することから、藤崎町は、昔から良質のお米が採れると言われてきたのです。
地域に適した品種の栽培
平成5年に青森県で生まれ、青森県のみで栽培されている“つがるロマン”。あきたこまちを親に持つことから、全国的に有名なコシヒカリの孫にあたる品種となる“つがるロマン”は両者の良い点を継ぎながらも、青森県の気候に合うようにと、開発された品種です。 また、日本穀物検定協会が開催する米食味鑑定コンクールにおいて、2年連続で特A評価を獲得した“青天の霹靂”は、ひとめぼれを含む18品種もの掛け合わせ、そして青森の気候で栽培しやすいようにと開発されたお米です。青森で生まれ、地域にあった2品種をさらに美味しく収穫できるように栽培方法を追及していること、これも品質の高さにつながっているのです。
消費者に求められる品質
平成15年から取組が開始された、青森県のクリーンライスは特別栽培農産物の基準に加え、規定検査クリアなどの条件により認定される、消費者の方の安全を考慮した取組です。藤崎町(常盤地域)のお米はほとんどが契約栽培で、青森クリーンライスの基準より、さらに半分の農薬等(農薬・化学肥料)を低減する事を定めて出荷されています。 こうして生産背景が明確にされた藤崎町(常盤地域)のお米は、味わいと安全への取組みが認められ、生産量のほとんどは契約先に出荷されています。そして、10年以上続いている契約栽培こそが、消費者に品質を認められている証だといっても過言ではありません。